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値上げ公聴会スタート まず沖縄3人が意見表明

経済産業省は30日、4月の実施を予定する大手電力5社の規制料金値上げについて公聴会を開始した。2月中旬まで各社の地元で一般から意見を聞き取る。30日は那覇市で沖縄電力の値上げに関する公聴会を実施。陳述人3人が意見を表明した。値上げへの反対意見や段階的な値上げの提案があった。

30日の公聴会には、沖縄電力の本永浩之社長や電力・ガス取引監視等委員会の料金精度専門会合の専門委員3人らが出席した。

沖縄電力は燃料費の高騰を理由に、規制料金で平均43・81%(低圧40・93%、高圧50・02%)の値上げを申請中。本永社長が申請概要を説明したほか、経産省が値上げ認可プロセスについて紹介した。

陳述人からは、政府がエネルギー自給率の向上に努めてこなかったことや、再生可能エネルギー発電促進賦課金の負担が増えていることを理由に「エネルギー政策の失敗による値上げに納得できない」といった意見があった。重要な社会インフラである電気料金を大幅に値上げすると、県民生活への負担が大きくなることから、「段階的に電気料金を引き上げる」ように求める声も上がった。

その一方で、燃料費高騰による値上げは「やむを得ない」という陳述人もいた。沖縄電力にカーボンニュートラルへの積極投資を要望するとともに、同社の離職者増加を防ぐ観点から人件費の抑制について懸念を示した。

本永社長は意見を聴いた上で、「電気料金の値上げでご心配をおかけしていることを痛感している」と強調。今後に向けて「カーボンニュートラルを進めることで燃料価格に左右されない経営基盤を確立していきたい」と語った。

公聴会は規制料金の値上げ認可プロセスの一環として行われる。経産省は2月1日に四国電力、同9日に中国電力、同14日に北陸電力、同16日に東北電力を対象に開催する予定だ。

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